小布施オープンガーデン

長野県小布施町は人口7000人ほどの町である。この町内で70以上の個人庭がオープンガーデンを行っている。そして全国からビジターが訪れる。
殆ど歩いて廻れるほどの地域内にある。庭はそれぞれだが、それほど大きな庭があるわけではない。
どこに魅力があるのか?


小布施町では20年も前から花によるまちづくりを考え、フラワーセンターとかフローラルガーデンを作ってきた。毎年海外に研修生を送り出してきた。
オープンガーデンの事業はその延長線上にある。2000年のスタートで最初から40軒が参加したという。現在は70数軒である。
小布施オープンガーデンはわが国で最初の、そして典型的な行政主導のオープンガーデン活動である。町民は町の振興に役立ちたい、自分もその一翼を担いたいの目的意識をもってオープンガーデンに参加する。そこが清々しい。


わが伊豆オープンガーデンでは、一番の目的であった「花好きとの交流の輪を広げる」が既に達成されてしまい、これ以上交流を広げても付き合いきれなくなってしまった。目的が曖昧になってしまった。なぜオープンガーデンをするのか、公開のためのモチベーションの維持が最大の課題になっている。
小布施ではそういうことがない。町のために、地域のためにと皆の意識がまとまっている。そのひたむきさが訪れる人に爽やかな印象を与えるのである。


小布施は寒いところだ。通年公開といっても半年は雪に埋もれている。
それでも人々に魅力を与え続ける。